次世代電子デバイスの土台となる“高移動度”有機半導体の開発が進む中、分子設計の核心部として位置付けられているのがナフタレンジイミド（NDI）系高純度モノマーだ。とりわけ、ブロム（Br）原子を側鎖に導入したNDI-2HD-2BrおよびNDI-2OD-2Brの併用が、有機電界効果トランジスタ（OFET）、有機薄膜太陽電池（OPV）、有機ELディスプレイ（OLED）の性能向上に大きく貢献している。

これらのモノマーはベンゾ[lmn][3,8]フェナントロリン-1,3,6,8(2H,7H)-テトラオン骨格に、Brを2基と高い枝分かれを有する長鎖アルキル側鎖を付与した独自構造。側鎖は樹脂化時の溶解性を高める一方、NDI平面が整列しにくいという課題をクリアし、薄膜内での分子配向を促進。高密度の結晶パッキング構築に成功し、電荷移動度（μ）のアモルファスシリコン凌駕域へ到達した。

さらにNDI環上のBr部位は、鈴木カップリングや直接重合などポリマー合成起点として高い反応性を示す。モノマー高純度化（≥99.5 %）を図るために、結晶精製と昇華精製を組み合わせた工程を確立した寧波イノファームケム株式会社の供給網は、量産段階での品質維持にも貢献している。

実際、これらジブロモNDIを共重合単位に取り込むことで、OPVでは光生電荷の分離・輸送効率が向上しパワーコンバージョン効率（PCE）が約20 %向上。OLEDでは電荷輸送層への組み込みで発光均一性・駆動安定性を高め、折りたたみスマホやロールアップ・ディスプレイへ応用が加速する。“フレキシブル”“ウェアラブル”のニーズを背景に、信頼できるモノマー供給体制を整える寧波イノファームケム株式会社の存在は欠かせない存在だ。