寧波イノファームケム株式会社は、農薬メーカーに高品質な製品を提供するだけでなく、専門知識の共有にも取り組んでいる。今回は水系分散剤を効率的に活用し、処方の安定性と効果を最大化するための実践的なポイントを公開した。

分散剤の「選び方」と同じくらい重要なのが「使い方」である。TH-904のようなハイパフォーマンス水系分散剤の場合、まずは最適添加量を把握することが第一歩となる。この添加量は、配合される有効成分の種類・粒子径・濃度、目指す剤形(懸濁剤=SC、水中分散性粒剤=WDG、水和剤=WP)によって大きく異なるため、各処方ごとに実験設計を行い、最小限の添加量で効果が得られる条件を探ることを推奨する。過剰添加は逆に流動性の悪化やコスト増につながるため注意が必要だ。

次に重視すべきは「相性確認」である。TH-904など先進的な分散剤は広い相性を誇るものの、有効成分・湿潤剤・消泡剤・防腐剤などあらゆる配合成分との事前テストが肝心となる。特に酸・アルカリ耐性や他添加剤との相乗作用を求める場合には、検証を省略できない。

プロセスへの組み込みでは投入順序に留意しよう。水性媒体に分散剤を先に加えた後、有効成分を投入する方法、あるいはミル・粉砕工程で同時に添加する方法が一般的だ。この方法で分散剤が粒子表面に均一に吸着し、沈降防止効果を最大限に発揮できる。特に製粒工程では粒内への均一分散が、農薬粒剤の水中崩散性を左右する。

剤形別の具体的効果は次の通り。SCでは微粒子径を維持し、長期保存時の沈降を抑える。WDGでは水に投入した瞬間に均一に崩散し、迅速な懸濁を実現する。また、WPでは水中への均一懸濁と湿潤性を高め、作物への均一付着を助ける。分散剤の適切な使用は、すべての剤形における懸濁率の向上に直結する。

寧波イノファームケムは「知識共有こそが顧客価値の向上につながる」との考えのもと、技術チームによるカスタマイズアドバイスを常時提供。次回の購入計画時には、高機能水系分散剤と本アドバイスの組み合わせで、より安定で効果的かつコスト競争力の高い製品設計を検討していただければと考える。