働く人と動物の健康を守る――それが寧波イノファームケム株式会社が掲げるティルミコシン製品に対する基本姿勢だ。作用の強い畜用抗菌薬であるティルミコシンは、人へ誤って入ると死亡に至る恐れがある。そうした重大リスクを事前に防ぎ、万が一の際に備えるため、改めて現場に浸透すべき安全対策を整理した。

まず想定すべき最大リスク：注射針を誤って自分に刺してしまう事故。人への静注は即座に心血管毒性を発生させ得るため、以下の３点を徹底する。

  • ニードルガード付き安全シリンジを必ず使用する。
  • 多量投与可能な連注式オートシリンジは決して使わない。
  • 針は投与中以外は必ずシース（保護キャップ）で覆うか、シリンジから外す。

また、施術後は安全ボックス等で廃棄し、現場に放置しない。作業は「１人で完遂」ではなく「２名以上の体制」を基本とし、刺し違えた際も瞬時に対処できるようにする。

万が一、誤注入した場合はただちに医療機関へ搬送し、かかりつけ医・職業健康担当に連絡。届け出を遅らせると解毒剤投与のタイムウィンドウを逃す。搬送前に患部に氷で冷却する応急処置を施すと、局所での薬剤拡散を遅らせられる。

その他、目・皮膚薬液への接触も厳禁。ゴーグル・防護手袋を常着し、保管は遮光・室温以下でシリンダー容器を常に直立固定。製品と同梱されている「安全データシート（MSDS）」を必ず読み、現場全員が内容を共有することが肝要だ。

実績ある抗菌薬でも安全管理が甘ければ、人と動物の双方に禍根を残す。この４項目を「作業前のチェックリスト」に組み込み、事故ゼロを目指したい。