微細孔径が分子サイズに合わせて精密設計された合成ゼオライト「モレキュラーシーブ」。その選択吸着能力は、化学品製造や精製プロセスの効率を決定づける鍵となります。寧波イノファームケム株式会社は、各種シーブをラインアップし、最適材種選定による品質向上を支援しています。本稿では、工業的に最も厳格な脱水条件をクリアする3A型に焦点を当て、その独自特性と活用事例を詳述します。

モレキュラーシーブは、孔径をアングストローム(Å)単位で区分。代表的なタイプは3A、4A、5A、13Xです。孔径ごとに臨界分子径が決まり、それ以下の分子のみを選択的に捕捉します。3A型の孔径はわずか3Å。これにより水分子(約2.8Å)のみを吸着し、3Åを超える炭化水素などは完全にブロックする高い特異性を発揮します。

他材種との違いは明確です。4A型(4Å)はCO₂やエチレンなども同時に吸収するため幅広い除湿用途に適する一方で水選択性は低下。5A型(5Å)はn-パラフィンと異性体の分離に特化し、13X型(10Å)は一般的なガス乾燥・精製に用いられます。水を極めて高純度にのみ除去したい不飽和炭化水素系プロセスでは、3A型以外の選択肢はありません。

3A型の最大の利点は、−100 °Fを超える超低露点を実現し、プロピレンやブタジェンといった高反応性不飽和炭化水素、ならびに無水生エタノール製造といった水に過敏なプロセスの性能を最大化できる点にあります。当社の3Aモレキュラーシーブは、合成・活性化技術の最適化により、高強度粒子と低含有水分を両立。お客様のプロセス品質維持とランニングコスト削減に貢献します。