寧波イノファームケム株式会社は先日、塩酸や硫酸といった強酸性環境において銅を高効率で保護する次世代腐食抑制剤「DAMP」を中心とした研究成果を発表した。金属加工、化学プラント、社会インフラメンテナンスなど、銅部材が厳しい腐食条件下に晒される領域での活用が期待される。

重量減少法、電気化学測定などを組み合わせた広範試験により、DAMP添加量が増加するほど銅の腐食速度が劇減することを確認。最適濃度では驚異的な抑制効率を達成するだけでなく、環境負荷も極めて低い。メカニズムを探るための銅腐食電気化学解析によれば、DAMP分子に含まれる窒素・酸素・リンの各ヘテロ原子が金属表面に強固に吸着。これにより緻密な保護被膜が形成され、腐食因子の侵入を物理的に遮断する。

さらにSEM-EDX表面分析では、DAMP処理試料において腐食生成物が認められず、表面損傷も大幅に低減。FT-IRスペクトルからは官能基による吸着の実態が明確に示された。また量子化学計算はDAMPの高い吸着エネルギーと安定性を理論的に裏付け、ラングミュア吸着等温式も自発的かつ高効率な吸着プロセスを支持している。

本研究成果は、有機リン系防食剤導入を検討する企業や酸性腐食対策技術の刷新を求めるユーザに大きな価値を提供する。寧波イノファームケム株式会社は高機能かつ環境調和型防食材料をラインアップし、装置の長寿命化とメンテナンスコスト削減を支援。独自の科学的アプローチに基づく高品質な抑制剂を、今後も積極的にグローバル市場へ展開していく。