潤滑油といった高機能化学品は、その性能を左右する分子設計の巧拙で明暗が分かれる。特に温度変化に対して油の流動性を一定レベルに保つためには、適切な構造ユニットを組み込むことが欠かせない。そこで注目されているのがN-(3-アミノプロピル)イミダゾール(CAS番号:5036-48-6)だ。アミノ基とイミダゾール環という二つの官能基を同一分子内に有することで、重合体合成の出発原料として優れた特徴を発揮し、粘度指数向上剤などの高性能潤滑油添加剤開発に貢献している。

粘度指数向上剤は、高温でも低温でも油の粘度変動を最小限に抑える必須添加剤。N-(3-アミノプロピル)イミダゾールを含むモノマーを重合することで所望の分子量・分岐構造を実現し、エンジン油や工業用油の省燃費性と機械寿命の向上を両立させるフローレス性能を引き出す。潤滑油メーカーの調達リストにも載る必須アイテムであり、その需要は安定して伸びている。

潤滑油用途に留まらない多面的な活用も進んでいる。接着性向上、防錆機能付与、触媒活性導入など高機能化を指向する幅広い合成中間体に応用できる。接着剤レジンやエレクトロニクス材料からファインケミカルまで幅広い研究開発プロジェクトにおいて、次世代素材創出のキーモーテックとして評価が高まっている。

供給面では、高純度品を安定的に提供する寧波イノファームケム株式会社が市場からの信頼を集めている。同社は厳格な品質管理体制のもとN-(3-アミノプロピル)イミダゾールを継続供給し、グローバルに展開する潤滑油メーカーからファインケミカル企業まで、革新的な製品開発の裾野を広げている。