寧波イノファームケム株式会社は、医療現場で実践的に活用できる製薬情報を発信すべく、主要な化合物に関する解説プログラムを展開しています。今回は睡眠障害の診療に携わる医療者に向け、メラトニン受容体作動薬「Tasimelteon」について、薬理特性から治療戦略までまとめました。

Tasimelteonは内在性メラトニンと同様にMT1およびMT2受容体に選択的に作用し、体内時計に基づく睡眠・覚醒リズムを再調整する新規化合物です。概日リズムが乱れている患者の体内時計を「リセット」することで、夜間の不眠や昼間の過度の眠気といった症状を改善します。

1.Non-24時間睡眠覚醒障害(Non-24HSWD)への適応
特に全盲の方に多くみられる本症は、光による概日リズムの同期が取れないため、通常の24時間よりも日々就寝・起床が遅延していきます。Tasimelteonは就寝前に投与することで脳内のメラトニン受容体を介して概日リズムを整え、規則的な睡眠パターンを取り戻すことが認められています。

2.スミス・マゲニス症候群(SMS)における夜間睡眠障害
染色体17部分欠失などを原因とするSMSでは、睡眠が断片化し夜間に熟睡できないケースが少なくありません。Tasimelteonはこの複雑な睡眠障害に対して薬物療法としての有効性が示され、睡眠の質を向上させることでQOLの改善にも寄与します。

なお、本薬は米国では商品名「Hetlioz(ヘトリオス)」、開発コード「BMS-214778」でも知られます。当社寧波イノファームケム株式会社は、高純度Tasimelteon原薬を安定供給し、臨床試験や創薬研究をバックアップしています。化合物の正確な入手や物性・規格に関するご要望もお気軽にご相談ください。

まとめ:Tasimelteonは概日リズム系睡眠障害に対する的確な治療選択肢であり、Non-24HSWDやSMS睡眠障害に対して高い有用性を示します。専門家向けAPIサプライヤーとして当社は、医療・研究の最前線を支えるイノベーションを継続して提供してまいります。