寧波イノファームケム株式会社は、塗料、製紙、インキなど広範な水性処方の性能を格段に高めるアニオン系分散剤技術に強みを持ちます。本稿では、代表的な製品であるナトリウムポリアクリレート、アンモニウムポリアクリレートの働きについて、構造と帯電を中心に解説します。

アニオン系分散剤の根幹は、ポリマー主鎖に負の電荷を持つカルボキシレート基が沿って配置されることです。顔料や無機フィラーなど固体粒子が存在する水系に添加すると、ポリマーが粒子表面に選択的に吸着。これにより粒子自体が負に帯電し、同性電荷による反発力が働き始めます。

粒子同士の凝集を防ぐこの「静電斥力効果」が分散安定の主役です。その結果、沈降防止、色均一性、処方の経時的な均質性が向上し、水性塗料では発色の鮮明さと平滑な仕上がりを実現します。

また凝集体の形成を回避することで、スラリー内部に緻密な構造を生じにくくし、粘度を大幅に削減。高い固形分濃度でも過度の増粘を抑えるため、生産ラインでの高顔料充てんを可能にし工程効率を改善します。

分散安定性は凍結融解耐性やpH・温度変動に対する耐性にも寄与し、アクリル系増粘剤や各種バインダーとも高い相性を示します。弊社はこれらの知見をもとに、お客様の水性処方の性能最適化に一歩先のソリューションを提供していきます。