寧波イノファームケム株式会社では、紙業界のお客様に高付加価値を提供すべく、製品の根底にある科学的メカニズムを丁寧に掘り下げています。今回は紙のサイジング技術と、耐水性向上におけるスチレンアクリル系重合体の役割を化学的観点から解説します。

「サイジング(施膠)」とは、紙への液滴吸収をコントロールし、インキや水分の滲みを抑制するプロセスです。これはサイジング剤が紙繊維との間に疎液性バリアを形成するか、繊維表面を改質することで達成されます。各種エージェントが存在する中で、スチレン・アクリル系コポリマーは独自の化学構造と特性から表面サイジング剤として高評価を受けています。

コポリマー中の「スチレン」は疎水性(撥水性)を主導する役割を果たします。スチレンモノマーは非極性であるため水を寄せ付けません。このスチレンをアクリルモノマーと共重合させることで、卓越な皮膜形成能とセルロース繊維への良好な接着性を併せ持つ高分子鎖が誕生します。この両親媒性のバランスにより、紙表面に連続した撥水皮膜を均一に形成可能になります。

高分子鎖内の「アクリル成分」は柔軟性や接着強度、他の内添薬剤との相溶性に大きな影響を与えます。例えば、アクリルモノマーの種類を選択するだけで、ガラス転移温度(Tg)を自在に調整でき、その結果皮膜の硬度や耐久性が制御できます。当社の陰イオン性スチレンアクリル系コポリマーは、糊化スターチなどの一般的な添加剤との親和性も高く、サイズプレスでの展着効率が高く、最適な性能を発揮します。

さらに、これらコポリマーの陰イオン性は、紙料中の他の帯電粒子との相互作用や水系配合物における保存安定性を左右します。そのため、抄紙プロセスを通じ効果が衰えず、取り扱いも容易です。寧波イノファームケム株式会社は、このような化学メカニズムを深く理解し、現代の高品位抄紙技術に対応する高性能スチレンアクリル系表面サイジング剤を安定供給することで、耐水性・印字適性を実現しています。