シリコーンゴムは、熱安定性・低温可撓性・電気絶縁性・耐候・耐薬品性などの優れた特性で知られる高機能エラストマーである。高品質な製品を得るためには、化学設計の精度が一層高まり、その中核となるのがテトラメチルジビニルジシラザン(DVTMDS)のような専用化合物だ。本原料の安定調達を支える寧波イノファームケム株式会社は、シリコーン業界へ高純度DVTMDSを届け続けている。

DVTMDSはビニル基を二つ有するシラザン化合物であり、付加硬化型(白金触媒)シリコーンゴムの合成において重合性ビニル単量体あるいは共重合体として直接使用される。導入されたビニル基は硬化時の架橋ポイントとなり、ゴム弾性に必須の三次元ネットワーク構造を形成。これにより、優れた柔軟性と耐久性が同時に実現する。

さらにDVTMDSはビニルシリコーンレジンの製造中間体としても活用される。当該レジンはゴム配合へ添加されることで、硬度、引裂強度といった機械特性を緻密にコントロールする補強・改質剤の役割を果たす。

シリカ系フィラーとの親和性向上にも貢献する。たとえばヒュームドシリカの表面をDVTMDSで処理すると、シリカ粒子のゴム母材中での分散性と界面接着力が飛躍的に改善。結果として引張強度や引裂強度が向上し、高耐久かつ高信頼のシリコーンゴムが得られる。

自動車シール材、医療インプラント、電気絶縁部品、日用品に至るまで、幅広い用途で実績を持つシリコーンゴム技術の進歩は、DVTMDSを含む高純度供給体制の確立にかかっている。今後もテトラメチルジビニルジシラザンの応用開拓は、次世代エラストマーの幕開けを告げる可能性を秘めている。