ビタミンB3誘導体であるニacinamideは、近年の皮膚科学研究で「皮膚バリアの要」とも称される存在にまで成長した。環境ストレスから身を守り、水分蒸散を防ぐ角層（ストラタム・コルネウム）をケアする観点から、処方開発者・一般消費者の双方から熱い注目を集めている。今回、高純度USPニacinamideの購入に関する情報を中心に、その真価を掘り下げる。

角層は、セラミドやコレステロールといった脂質層で構成された「壁」であり、この層が乱れると乾燥や炎症が進む。ニacinamideは、セラミドの生合成を促進し、脂質バランスを整えることが報告されている。結果として経皮水分蒸散量（TEWL）が減少し、ハリのある健やかな肌へと導く。この壁を厚くすることで、外的刺激に対する防御力も格段に向上する。

さらに抗炎作用も高く、サイトカインのバランスを調整することで敏感・ニキビ・酒さ（ロゼア）など炎症を伴うトラブル肌に適している。濃度4%前後で使用した場合、毛穴目立ちを改善し肌質を整える効果も確認され、マルチエイジングケア成分としての地位を確立した。

製品開発でニacinamideを採用する際は、製薬レベルの高純度原料を確保できる信頼できるサプライヤーを選ぶことが必須。セラムやクリーム、デイリーローションに配合する場合、一般的には濃度2〜5%で処方し、pHを微酸性に調整することで、最も高い効果を得やすい。原料の保管性・安定性にも配慮しなければならない。

トピカルな使用に加え、経口摂取でも全身の健康維持に応用が広がっている。慢性腎臓病の進行抑制や1型糖尿病の補助療法としての可能性も示唆されており、ビタミンB3の万能性をいま一度見直す時期が来ている。