自然派ヘルスケアを目指す人々の間で、グラビオラ（別名サワーソップ・グアナバナ）果実を微粉末化した『グラビオラフルーツパウダー』が静かなブームとなっている。学名Annona muricataの果実から抽出されるこのパウダーは、有用成分を凝縮しており、手軽に栄養補給したい現代人のニーズにマッチする。

最大の魅力は高濃度の抗酸化成分だ。フラボノイド、タンニン、ビタミンC など多彩なポリフェノールを含み、活性酸素による酸化ストレスを緩和。細胞レベルのダメージを防ぐことで、エイジングケアはもちろん、免疫機能の維持にも役立つと期待されている。

中南米や東南アジアでは古くから民間療法で親しまれてきたグラビオラ。近年の研究では、抗炎症作用や抗菌作用の可能性が示唆されており、慢性的な炎症を抱える現代人のサポートアイテムとして注目を集めている。ただし、まだ（※動物実験・試験管実験レベル）であり、明確なエビデンスは今後の臨床試験が必要だ。

さらに血糖値・血圧管理との関連についても初期研究報告がある。現時点では医療機関での治療に置き換えるものではなく、医師への相談を前提とする必要がある。摂取量も１日スプーン１杯程度が目安といわれ、個人差があるため専門家のアドバイスを。

また一部のインビトロ実験で、グラビオラ抽出物ががん細胞の増殖を抑えることが示されているが、これはいわゆる基礎研究段階であり、既存の治療法には一切代えられない。医師の指導なしに自己判断での使用は厳禁だ。

日本国内での購入は、オーガニック認証を受けたブランドを選び、残留農薬試験レポートを提示している通販サイトで入手するのが無難。スムージーやヨーグルト、プロテインバーへ混ぜるだけで苦味を抑えて美味しく補給できる。

総じてグラビオラフルーツパウダーは、手軽に自然由来の栄養素を摂れる選択肢として魅力的だ。だからといって「万能薬」とは捉えず、自身の健康状態や服用中の薬との相互作用を医療機関で確認したうえで、段階的に生活に取り入れることが推奨される。