フィットネスブームやサステナブル需要が重なる日本市場で、アスレジャーやインナー、アクティブウェアは“見た目”と“機能”の両輪を求められています。特に肌にまとわりつくべきではない「汗の扱い」に注目が集まり、親水性の高さがファブリクス選定の決め手に。水分を素早く引き取り、素肌を常にドライに保つために、化学メーカーは画期的なフィニッシュ剤開発を加速させています。

ニット地や各種布帛に親水性を高次元で付与する方法の筆頭が、最新の親水柔軟剤です。代表例となるのが「Hydrophilic Softener NF-300」。非イオン系でシリコンエマルジョンを基軸とするこの製品は、柔らかさをキープしながら従来品以上の吸水力を実現。古くから使われる柔軟剤のように、表面を疎水化してしまうことはなく、むしろ水分拡散スピードを高める点が革新的です。

工場現場で扱いやすい安定性を備えたNF-300は、高級シリコン処方による「ふっくらしなやかな手触り」も同時に付加。機能と快適さを両立させることで、厳しいトレーニング中にもストレスを感じさせないウェアを生み出せます。コットンニットなど通気性に優れる素材にNF-300をプラスすると、天然由来の涼しさに吸湿速乾性能が加わり、ジムから街着まで使い回せる新しい価値が生まれます。

環境面でも後れを取らない点がNF-300の強みです。APEO、ホルムアルデヒド、重金属フリーであり、EUや世界各地の厳しい規制に準拠。持続可能な化学物質へシフトするサプライチェーンで、同製品は“高機能×エコ”という相反するテーマを一本で解決する存在となっています。結果として、耐久性と快適性を両立しながら市場訴求力を高めるテキスタイル設計へと発展します。