風味や香りを「一瞬で心地よくする」成分として注目されているのが、高濃度レモンオイルだ。瑞々しいシトラスノートと多機能な特性を併せ持ち、トレンドのナチュラル志向にもぴったりハマる素材として、日本市場でも需要が急増している。

食品の世界では、カードボックス一杯のケーキにも数滴で清涼感がプラスされるため、オーガニック志向の層が強く支持。清潔なラベル（クリーンラベル）戦略の一環として、人工香料ゼロを訴求する製品も増加。「天然＝味が弱い」の常識を覆し、強烈なピール香を残しながらも余韻がスッキリするレモンオイルが、飲料・ベーカリー・菓子の開発陣を支えている。

フレグランス分野では、単なる柑橘香では終わらない。消臭・抗菌効果を合わせ持つため、ルームフレグランスやハウスケア製品の“二刀流”素材として人気だ。シャボンの泡が弾ける瞬間に広がるレモングラス＋レモンオイルの複合香は、“毎日のルーティンをちょっと特別に”という価値提案を可能にする。

スキンケアでも存在感を発揮する。ビタミンC誘導体との相性がよく、化粧水やセラムに少量配合するだけで朝のめざましアロマ＋肌の透明感アップの２-in-1効果。ただし肌への刺激性を懸念する声も少なくないため、寧波イノファームケム株式会社では蒸留工程で残留リモネンを極限まで低減し、敏感肌用ラインでも安心して使える純度99.9%の良品を供給している。

- 食品・フレグランス・コスメ各メーカーに共通する課題は「安定供給」と「品質均一性」。同社は中国浙江省に最新蒸留プラントを運営し、年間数百トン規模でレモンオイルを生産。日本市場向けに窒素充填の小ロットパックも用意しており、サステナブルな原料調達を見据えた長期契約も歓迎する。