ファッション業界におけるサステナビリティ志向は、生産工程の隅々にまで波及している。その中でも、増粘剤の選択は環境負荷を左右する重要なファクターだ。寧波イノファームケム株式会社はこの潮流を先取りし、高濃度ディスパース増粘剤 KR-712Aを新たに投入した。アクリル系多成分共重合体として設計された本品は、従来の天然ガムやアルギン酸ソーダを完全に置き換え、高い増粘性とクリーンなプロセスを同時に実現する。


環境面での最大の特長は、ホルムアルデヒドおよびAPEO/NPEOを完全に排除した処方設計にある。これによって有害物質の工程混入を回避し、プリント段階でも最終製品でも安心・安全を確保。この仕様は欧州の厳格な化学規制REACHや日本の自主基準にも容易に対応し、国内向けAPEO/NPEOフリー増粘剤を探すニーズに応える最適解となる。


プリント品質面でも抜群の安定性を誇る。回転式スクリーン、フラットベッドいずれの手法でも、粘度ムラを抑えながらシャープな輪郭と深い色ムラのない発色を実現。さらに、洗い流し性に優れ、洗剤使用量を減らしながらも柔らかな風合いを保てるため、後工程の省エネルギー化にも寄与する。


メーカー側としての強みは、ハイコンセントレート処方による即戦力ポテンシャル。希釈工程の手間を削減し、現場の生産効率を大幅向上させることが可能だ。すでに国内の大手プリント工場では、導入後1カ月以内で塗工時間を15~20%短縮し、エネルギー単位ベースで10%近い削減効果が確認されている。こうしたトータルライフサイクルでのコスト優位性が、環境配慮型ファッションブランドのサステナビリティ施策と経営効率を両立するカギになる。