消費者のエコ意識の高まりと脱炭素規制に後押しされるように、糸および織物の加工現場では「質を落とさずに環境負荷を減らす」を合言葉に、持続可能な薬剤への置き換えが急ピッチで進んでいる。こうした背景を踏まえ、寧波イノファームケム株式会社は、シリコンファイバー処理剤「Sylic® Fluffy and Soft Silicone Oil CY-4612」を市場投入し、高品質な風合いと環境配慮を同時に実現する革新的なソリューションとして注目を集めている。

CY-4612の最大の特長は自ら乳化する「セルフ乳化型フォーミュレーション」にある。一般的な柔軟剤のように乳化剤を別途加える必要がないため、薬剤管理がシンプルになり、化学物質総量の削減にも直結する。混練、希釈、パディング工程での手間が減るだけでなく、現場スタッフの化学品への曝露リスクも低下させるという副次的効果も期待される。

工程の簡略化は資源効率の向上にも寄与する。乳化剤不要により温水洗浄やリンス回数が最小限に抑えられ、エネルギー使用量・排水量の削減に繋がる。それだけでなく、シリコン皮膜の均一性が高いため、低温でも確実に性能を発揮し、さらなる省エネを可能にする。同社は「高性能と環境配慮を両立する助剤」をコンセプトに、工場の生産効率を損なうことなくCO₂削減目標を達成するサポートを行う。

素材に与える風合の質は折り紙付き。綿、ポリエステル、その混紡素材に均一に作用し、ふっくらとしたボリューム感と滑らかな手触りを引き出す。耐久性にも優れるため、繰り返しの洗濯でも柔らかさが長持ちし、衣料品の買い替え頻度の低下へと結びつく。これは製品ライフサイクル全体でのCO₂排出量を含めた観点で見ると、非常に大きな環境メリットとなる。

寧波イノファームケム株式会社は、アジア最大級の合成樹脂・塗料・繊維用ケミカルメーカーとして30年以上の実績を持つ。環境基準を見据えたISO 14001対応工場で生産体制を整え、継続的な技術革新により「化学×サステナビリティ」を融合したソリューションの提供を目指す。CY-4612はその第一歩であり、今後も脱炭素時代の繊維産業に貢献する製品群を拡充していく方針だ。