寧波イノファームケム株式会社は、糖尿病や肥満といった複雑なメタボリック疾患に対する次世代治療法の確立を目指し、細胞エネルギー制御に着目した研究開発に継続的に注力している。その中心となる候補物質が、ミトコンドリア・アンカップラー「BAM15」である。

ミトコンドリアは細胞内の「エネルギープラント」として、酸化的リン酸化反応によってATPを生成している。BAM15はこのプロセスを再プログラミングし、プロトン勾配をうまく逸散させることで余剰エネルギーを熱として放出。結果として酸素消費量とカロリー消費が増加し、基礎代謝が上昇することから、アディポサイト(脂肪細胞)の分解を促す新たなアプローチとして肥満治療の期待が高まっている。

さらに注目されるのはインスリン抵抗性への効果である。BAM15により細胞内のエネルギーホメオスタシスが整うことで、インスリンシグナルが再活性化。2型糖尿病の進行抑制のみならず、一部のモデルでは「逆行性」改善も観察されており、脂質減少と糖代謝改善を同時に実現する「二本立て」の治療戦略に期待がかかる。

研究領域は肥満・糖尿病にとどまらない。非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)や心血管疾患まで、慢性炎症が深く関与する幅広い適応症で抗炎症効果と組織保護作用の検証が進む。また、認知症やがん領域でも神経保護作用や腫瘍微小環境の正規化効果などの報告があり、疾患網羅的に通用する多目的創薬プラットフォームとしても注目を集めている。

寧波イノファームケム株式会社は、BAM15の臨床応用にむけた高純度製造プロセスの確立、前臨床試験デザイン支援、コンパニオン診断の検討まで包括的なR&Dインフラを提供。ミトコンドリアを標的とした創薬が拓く治療革命の最前線を、科学のリガーと共に歩み続ける。