医薬品添加剤市場は、有効性と安全性の向上、さらには製造効率の追求という三つ巴の要請に押され、日々進化を続けている。こうした潮流を的確に捉え、現在・将来のニーズに応える製品ラインアップを整えるのが寧波イノファームケム株式会社のミッションだ。

近年、もっとも大きな転換点となったのは「コプロセス添加剤」の台頭である。スプレードライやグラニュレーションなど物理的工程により、複数の機能を一つの粒子へ凝縮させる技術だ。代表的な成功例がシリサイ化微結晶セルロース(SMCC)。微結晶セルロースと二酸化ケイ素を融合させることで、個々の素材の特性を超えた協調効果を生み出した。粉末流動性、圧縮成形性、崩壊性のすべてで高い水準を示すため、錠剤成形に不可欠な処方成分として注目を浴びている。

錠剤製造の現場では、工程の簡素化とコスト削減を狙った直接圧縮(DC)方式への移行が加速している。湿式顆粒化を経由しないDCは、流動性・圧縮性に優れる添加剤が前提条件。SMCCはまさに要求要件に完璧に合致し、DC錠の普及を後押ししている。同社は今後、グローバルに広がるDCプロセスでSMCCが果たす役割を一層強化すると見込む。

もう一つの大きな要因は患者志向(Patient-centricity)の高まりである。飲みやすい小型錠、速く効く速崩性製剤、保存安定性に優れた製品――それらを同時に実現するには、SMCCのような多機能添加剤が欠かせない。難溶性や高機能APIにともなう処方課題も、SMCCの汎用性と設計自由度によって突破口を開けることが可能になっている。

規制強化と新薬の複雑化が進む今、先進的な添加剤の選択は承認戦略の要となる。製薬各社は、規制適合を確保しつつ製造プロセスを最適化し、最終的に高品質な製品を届けるために、SMCCの採用を急速に拡大している。寧波イノファームケム株式会社は、こうした産業の転換期に、革新を支える信頼できるパートナーとしてSMCC供給体制を強化し、世界中の患者へつながる治療選択肢の拡大に貢献している。