2型糖尿病の薬物療法で常に第一選択となるのがメトホルミンだが、単剤では目標HbA1c到達が困難な症例も少なくない。その際に医療従事者が注目するのが、アルブグルタイトという新たな治療選択だ。GLP-1 受容体作動薬(GLP-1 RA)であるこの薬剤は週1回の皮下投与で、第二選択薬あるいは第三選択薬として追加療法に用いられ、血糖改善と体重減少という二つの恩恵をもたらす。


アルブグルタイトは、既存の経口薬との併用はもちろん、モノセラピーでも効果を示し、HbA1cをプラセボに対して有意に低下させる。インスリン分泌を血糖値依存的に亢進し、胃排せい速度を遅延させるという作用機序により、週に一度の投与でも7日間安定した血糖コントロールを可能にする。低血糖リスクが低く、メトホルミン単剤ではカバーしきれないケースや、より積極的な血糖管理が求められる患者にとって安心して強化療法を進められる選択肢だ。


さらに注目すべきは体重管理への効果である。減量効果は穏やかな範囲にとどまるが、肥満を合併する2型糖尿病患者には臨床的意義が大きい。血糖値改善と減量という相乗効果により、患者のQOLを損なうことなく長期的に治療を継続しやすい。また、週1回という投与頻度は日々の服薬負担を軽減し、アドヒアランス向上にも貢献する。


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