製薬開発の現場でリドカイン原薬(API)粉を調達する際、必ず出会うのが「リドカイン塩基原末」と「リドカイン塩酸塩原末」の2形態。いずれも共通の有効成分に由来するにもかかわらず、物理化学性状・用適性は大きく異なり、選択を誤ると製品性能や開発効率に直結する。

リドカイン塩基は脂溶性(リポフィリック)が高く、皮膚や粘膜への浸透能に優れるため、局所製剤や神経ブロック剤など、速やかな局所移行を求める用途に適している。ただし、水に対する溶解度は制限される。また、純度や市場需給により価格は変動しやすい点も留意が必要だ。

一方、リドカイン塩酸塩は塩基と塩酸との反応で得られる水溶性の強い塩類である。そのため注射液や点眼剤、水性製剤の調製に最適で、保管・取り扱いも容易。静注抗不整脈製剤を開発する場合など、水への高溶解性が必須となるシーンでは、リドカイン塩酸塩が事実上の標準選択肢となる。

結局のところ、使用する経路、所望の溶解性・安定性など、製剤設計の仕様が決め手となる。たとえば局所クリームでは塩基形の脂溶性が有利に働くが、循環器領域向け静注剤なら水溶性の高い塩酸塩が欠かせない。バルク調達の際も、これらの特性を正確に把握しておくことで最適な原価設計=リドカイン原薬価格を見極められる。

寧波イノファームケム株式会社は、上記2形態のリドカイン原末を継続的に供給。高純度品質に加え、製剤化や分析法に関する包括的な技術サポートも提供している。脂溶性か水溶性か──ニーズに応じた最適なリドカイン原薬を、各社の厳格な品質基準に配慮しながら確実にお届けする。