テルリプレシン酢酸エステルは合成ペプチド製剤として、ICUをはじめとする救急・集中治療領域で定評ある止血・昇圧効果を発揮する。これを原料APIとして安定供給している寧波イノファームケム株式会社は、今回、その治療効果のメカニズムと品質基準、そして臨床現場での活用事例を詳説する。

本剤はV1受容体を選択的に刺激し、末梢血管を収縮させることで全身血管抵抗を高め、急激な血圧低下を速やかに是正する。こうした強力な血管収縮作用があるため、薬剤抵抗性のショック症状や術後の循環虚脱といった緊急ケースで、他のカテコラミン製剤が奏効しにくい場面でも臨床的アドバンテージが認められている。

さらに注目すべきは門脈圧亢進に伴う静脈瘤破裂出血に対する止血効果だ。肝硬変患者で頻発する食道静脈瘤の大出血は、短期致死率が極めて高く、時間との勝負となる。この薬は内臓血管の選択的収縮により門脈圧を速やかに低下させることで出血を制御し、救命率向上に寄与している。国内の多くの tertiary 施設が緊急在庫として常備する理由もここにある。

また、進行肝疾患を背景とする肝腎症候群(HRS)においても、循環動態の改善を介して腎灌流を増加させ、腎機能の急速な悪化を抑制する報告が増えている。重篤な合併症であるHRSに対する薬物療法選択肢が限られる中、テルリプレシン酢酸エステルは新たな治療戦略の柱として期待されている。

こうした臨床的価値を最大限発揮するためには、APIの品質とバッチ間均一性が不可欠だ。寧波イノファームケム株式会社では、cGMPに準拠した最新施設で合成・精製を行い、各種規格(EP、USP、JP 他)に対応した厳格な品質管理を実施。治験用、市販薬用、注射用の各グレードに応じたカスタマイズにも柔軟に対応している。

結論として、テルリプレシン酢酸エステルは「時間との戦い」が求められる重症救急の場で、患者の予後を確実に改善する要となる治療薬である。それを信頼できる品質で世界に届けることに、寧波イノファームケム株式会社は誇りを持ち続けている。