ニキビ治療の定番成分「アダパレーン」。効果実感と低刺激性で注目されている一方、導入の際によく考えるのが「ジェルとクリーム、どちらを選ぶか」という処方の違いだ。テクスチャが異なる2形態は、肌質やニキビの状態によって最適な選択が変わる。

アダパレーンパウダーを原料とした処方は、皮膚への届き方に微妙な差を生む。たとえばジェルタイプはシリコンベースやエタノール配合が多く、ベタつかない軽い使用感が特徴。皮脂分泌が多い脂性肌やニキビがちな背面・顎周りなどには、速乾するジェルが「過剰な油分を避けたい」というニーズに応える。アクティブ成分の浸透を妨げにくく、テカリや毛穴詰まりの心配も最小限に抑えられる。

一方、クリームやローションベースは保湿剤を高配合した優しい処方が多い。乾燥が気になる敏感肌や混合肌には、エモリエント効果でスキンバリアをしっかり保護しながら角質代謝を整えられる利点がある。またレチノイド特有のピーリング感やヒリヒリ感も緩和しやすく、継続利用につなげやすいという声が多い。

結局、処方選びのポイントは「皮脂量」と「保湿バランス」の2点。脂っぽさが目立ちニキビが頻発する人はジェル、外油内乾や乾燥敏感が悩みの人はクリームと覚えておこう。双方ともアダパレーンによるニキビ治療効果は同じ。炎症抑制作用と角質細胞のターンオーバーの正常化は共通している。

いずれを選ぶ場合もスキンケアの要は「毎日継続」。夜の洗顔後、少量を患部に塗布し、朝は十分なUV対策を行えば、4〜8週間でトーンの改善が実感できるはず。肌トラブルが気になる場合は、かかりつけ皮膚科医に相談し、個別にアダパレーンニキビ治療フローを見極めるのが安全策だ。