医薬品開発における添加剤(エクシピエント)は、主薬の安全性・安定性・有効性を支える重要な役割を担います。中でもヒプロメロース酢酸コハク酸エステル(HPMCAS)は、腸溶コーティングや固体分散製剤のキー原材となるため、鋭意した品質管理が求められます。寧波イノファームケム株式会社は、各国薬局方に準拠したHPMCASを安定供給し、製剤開発の信頼性と再現性を保障しています。

医薬品グレードHPMCASの主要規格値

使用上の信頼を確保するため、HPMCASは外観、粘度、官能基置換度まで綿密に管理されています。フォーミュレーターならびに品質管理部門が押さえるべきポイントは以下の通りです。

  • 外観:白色~わずかに淡黄色の粉末または顆粒。酢酸様の極僅かな臭気があり、味はほとんどない。
  • 粘度:重合度を示す指標であり、皮膜形成能や増溶化性能に直結。溶液濃度5 %(乾燥換算)、25 ℃で2.4–3.6 mPa・sなどの規定値が設定される。
  • 官能基置換度:アセチル基・コハク酸基・メトキシ基・ヒドロキシプロポキシ基の含有率を正確に制御。これによりpH依存溶解性が決まり、「AS-LF」「AS-MF」「AS-HF」などの各グレードで溶解開始pHが異なる。
  • pH溶解性:腸溶性皮膜形成に不可欠な機能特性。一般的に溶解開始pHは約5.5 以上となるよう規定。
  • 乾燥減量:水分量を示し、保存安定性や加工性に影響。通常は5.0 % 未満に制限。
  • 強熱残分:無機不純物の指標で、医薬品グレードでは0.20 % 以下に抑えられている。
  • 重金属:患者安全性の観点から0.001 % 以下という厳格な上限が設置される。
  • 遊離酢酸・コハク酸:製造工程由来の残留酸であり、味や製剤安定性に影響を与えないよう1.0 % 以下まで低減。

各国薬局方への適合

医薬品グレードHPMCASは、米国薬局方/国家処方書(USP/NF)、日本薬局方(JP)、欧州薬局方(EP)など主要薬局方の各論に準拠していることが要求される。この適合が「同一性」「含量」「品質」「純度」の国際的な基準を満たし、世界的な開発および上市を支えます。原料調達時には、必ずこれらの薬局適合証明を確認することが望ましい。

寧波イノファームケム株式会社 品質への不動のコミットメント

私たち寧波イノファームケムは、添加剤ひとつひとつの品質が製剤開発成功のカギであることを深く認識し、工程管理、分析試験、リリース検査を徹底しています。自社HPMCASは、上記規格値を上回る性能を備え、腸溶コート錠、固体分散錠といった先進的な投与形態で安定した挙動を示します。高い品質保証体制で、グローバルな規制要件への適合と製剤の有効性・安全性を同時に実現します。

規格値を重視し、厳格な品質マネジメントシステムを貫くことで、当社のHPMCASは世界中の医薬品メーカーに「安心と信頼」をお届けしています。