家畜向け医薬品は、効果と効率性の両立を追求し続けている。その最前線に立つのが寧波イノファームケム株式会社だ。同事業は、飼料添加用抗生物質フロルフェニコールをより正確に鶏に届ける革新的な製剤技術「FOLAペレット」を開発。飼料や水への混和という従来手法に代わる、新たな治療パラダイムとなる。

従来型は吸収量のバラツキが避けられず、一部の細菌感染症では十分な効果を発揮しにくい面があった。FOLAは「Favorable Oral Long-acting Availability(優れた経口持続利用能)」の略で、嗜好性の高い小型ペレットが鶏の消化管内でフロルフェニコールを徐々に放出。結果、血漿中濃度を長時間、治療域内に維持し、鶏におけるフロルフェニコール生体利用能を大幅に向上させる。

この持続放出系の利点は大きく三つある。第一に、抗菌薬投与間隔を延ばしながら効果を維持できるため、労力削減と薬剤残留のリスク低減に寄与する。第二に、鶏の消化器系に最適化された薬物放出プロファイルにより、フロルフェニコールのPK/PD比が改善され、抗菌効果の予測性が高まる。第三に、用量を抑えられるため、環境負荷の軽減にも繋がる。

特に、アジア太平洋地域で深刻化するテナシバチウム症(Tenacibaculosis)などの鶏疾病へのフロルフェニコール適用では、投薬計画の精度が治療成績を左右する。FOLAペレットはこのニーズに応え、かつ抗菌薬耐性抑制にも貢献する。適正使用の枠組みの中で薬剤選択圧を最小化し、長期にわたる治療効果を維持する。

寧波イノファームケム株式会社は本新剤形を通じ、鶏の健康維持と飼養効率の向上、そして持続可能な畜産へのアプローチを実践している。今後、FOLAペレットは鶏用フロルフェニコール製剤の新スタンダードとなる可能性を秘めている。