寧波イノファームケム株式会社は、がん治療の第一線で用いられる高品質医薬品原薬・中間体をグローバルに供給し、革新的な医療の実現に貢献しています。近年、遺伝子変異をターゲットにした分子標的治療は非小細胞肺がん(NSCLC)の治療戦略を大きく転換させました。中でもALK融合遺伝子陽性転移性NSCLCに対するブリガチニブの臨床的成果は注目に値します。

ALK融合遺伝子は腫瘍増殖の主要なドライバーであり、このシグナル経路を選択的にブロックすることでがんの進行を抑制できると考えられています。ブリガチニブは高親和性チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)として設計され、ALK融合タンパクが触発する異常なシグナル伝達を強力に遮断します。

国際共同第III相試験「ALTA-1L」では、既存治療と比較してブリガチニブ群で統計学的に有意な無增悪生存期間(PFS)の延長と客観的奏効率(ORR)の向上が認められました。特にALK陽性患者に頻度の高い脳転移に対しても高い病巣制御率を示したことは、中枢神経系(CNS)への優れた移行性を裏付ける結果であり、これまで治療選択が限られていた患者に新たな可能性をもたらしています。

ブリガチニブはALK以外の複数のキナーゼ標的にも作用し、がん細胞の生存・増殖に関わる分子網を多面的に抑制します。この広範な阻害スペクトラムにより、薬剤耐性の発現を遅延させ、持続的な抗腫瘍効果が期待されています。

治療効果だけでなく、患者の日常生活への影響も重要な評価項目です。ブリガチニブは1日1回経口投与というシンプルな服用方法に加え、主な副作用(疲労、悪心、発疹など)は概ね軽度で投与継続可能なレベルにとどまりました。その結果、自宅や職場での生活リズムを維持しながら治療を継続できるメリットが高く評価されています。

寧波イノファームケム株式会社は、ブリガチニブ製造に必要な高純度中間体を安定的に供給することで、世界の製薬企業が実施する品質基準を満たす製剤生産を支援しています。今後もALK阻害薬をはじめとする革新的な分子標的治療薬の研究開発・安定供給を通じて、がん患者さんと医療従事者の方々に新たな治療選択を届けてまいります。