「バーンアウトプリント」とも呼ばれるデヴォレーは、繊維上の一部繊維のみを化学的に溶かし残った素材で透ける模様を描く技法です。混紡生地の中の特定繊維を選択的に除去することで、まるでレースのような繊細な透け感を生み出し、ウェア、インテリア、インスタレーションと幅広い創作表現を可能にします。ここで肝になるのが、高性能・低発泡タイプのバーンナウト剤の存在です。


例えば綿×ポリエステルの混紡布にデヴォレーを施すと、綿が溶けて消える部分とポリエステルが残る部分で光が通るレース効果が出現。さらに低発泡処方は塗布時の気泡を抑え均一な浸透を実現し、ラインもぼやけることなくくっきりした模様を残します。透け感と残存繊維の艶やかな色彩が織りなすコントラストは、布の奥行きまで感じさせる表現に昇華します。


使える生地は綿／ポリエステル混紡（TC）や綿／レーヨン混紡（TR）など多様。バーンナウト後もポリエステルの色鮮やかさはそのまま維持されるため、デザインの幅が飛躍的に広がります。また焼成後の洗い流しもスムーズで、作業効率と仕上がりの美しさが同時に手に入ります。


素材選びのポイントは、まず“発泡しにくい”こと。次に溶かす対象繊維への選択性と、残存繊維の色・風合いへの影響を最小限に抑える安全性。品質の高いバーンナウト剤は失敗を減らし、完成度の高いアートピースへと導きます。個人作家でも企業ユーズでも、少しの投資で大幅な表現力アップが期待できる“コスパ最強”のツールと言えるでしょう。


デヴォレーは単なる“繊維の一部除去”ではなく、光を操るアートメディア。高性能バーンナウトパウダーを手に、ぜひ自らのテキスタイルビジョンを、実際に手に取れる芸術へと変えてみてください。