繊維業界全体でサステナビリティへの取り組みが加速している。地球環境に対する意識が高まる中、製造現場は高性能を維持しつつ、厳格なエコロジカル基準を満たす化学ソリューションを追求している。環境に配慮した布帛生産への大きな流れを支えるのが、持続可能な化学フォーミュレーション――とりわけ繊維用加工助剤だ。


先端事例の一つが、当社のピグメントプリント増粘剤「KR-711B」である。APEOを含まず、ホルムアルデヒドもゼロにしたプリント用増粘剤である。APEO(アルキルフェノールエトキシレート)とホルムアルデヒドは環境中での残留性や毒性の懸念が指摘されている。これらを排除することで生産現場の労働環境が安全になり、繊維製造プロセスの環境負荷も大幅に削減される。


環境配慮型=品質低下という誤解は完全に覆された。当社のホルムアルデヒドフリー増粘剤は高濃度製剤であり、抜群の安定性を誇る。結果として、鮮やかな色濃度とシャープなプリント再現を両立し、エコロジカルな欠点はゼロ。今や「APEOフリー」でありながら高い性能を発揮する助剤を市場に提供できるのは大きな強みだ。


こうしたサステナブル化学フォーミュレーションの採用は単なる法規制対応ではなく、競争優位につながる。消費者の環境・倫理意識が高まるなか、KR-711Bのようなエコイノベーションを製造ラインに組み込めば、ブランドイメージが向上し、新たな市場を開拓できる。繊維メーカーに向けて、最高性能と環境責任の両立を可能にするソリューションを提供できることを誇りに思う。それは業界全体にとって、より緑豊かで健康的な未来への第一歩となる。