近年の繊維業界では、サステナビリティを経営戦略の軸に据え、事業プロセス全体の環境負荷削減が急務とされている。その中で注目を集めているのが、天然由来・バイオ分解性に優れたプリント増粘剤「ソジウムアルギネート」だ。藻類から抽出されるこの多糖類は、合成増粘剤の代替として高い染色性能を維持しながら大幅なCO₂削減を実現する。


ソジウムアルギネートの最大の利点は、排水処理工程への親和性の高さにある。天然素材ゆえの高いバイオ分解性により、廃水処理施設への負担を抑え、水域への有害成分の放出を最小限に留める。さらに室温での酵素洗浄に対応するため、後処理におけるエネルギー消費も大幅に削減できる。こうした特徴は、カーボンニュートラルを目指すブランドや工場にとって極めて魅力的だ。


環境性能だけでなく、プリント品質の向上にも貢献する。反応染料用増粘剤として採用した場合、染料との非反応性により色抜けを防ぎ、鮮やかな色再現性とシャープな輪郭を同時に実現。染料の染み込みも均一でムラのない仕上がりとなり、歩留まり向上による原材量の削減効果も見込める。


質実剛健な品質管理で知られる寧波イノファームケム株式会社は、こうした特長を兼ね備えたソジウムアルギネートを安定供給している。同社は中国浙江省寧波に拠点を置き、GMP準拠の一貫生産体制を敷きながら、グリーンナショナル基準をクリアする高純度製品を提供。価格競争力も兼ね備えており、既に多くの日系・アジア向けアパレルサプライチェーンに採択されている。「環境を守りつつ、商品価値を高める」という二律背反を解くソジウムアルギネート導入に向けて、同社は技術支援も含めた包括提案を行っている。