大気汚染防止規制が世界各地で強まる中、工場ごとの発生する揮発性有機化合物(VOC)の種類や濃度は千差万別だ。このため、排ガス処理装置も画一的な設計では機能しない。そこで寧波イノファームケム株式会社は、高性能ゼオライトホニカムモレキュラーシーブに幅広いカスタマイズ機能を付加し、各工場の排ガス特性に最適化したVOC吸着システムを実現している。

カスタマイズの起点となるのは、現地の排ガス組成と処理条件を踏まえたゼオライト層の設計だ。分子径や極性が異なるVOCを効率よく捕集するため、シリカ・アルミナ比やイオン交換種などを自在に組み合わせ、最適な細孔径と官能基を持たせる。同社は排出源の詳細データを共有された段階で、標準品から新規合成品まで複数の候補を提示し、現場に最も合う処方を選定する。

次に重視されるのがホニカム基材の構造設計。セル密度(単位面積当たりのチャネル数)は排ガス流量や許容圧損にもとづき調整可能。高密度セルは接触面積を増やして吸着効率を高め、低密度セルは通気抵抗を抑えて消費電力を削減する。これにより、RTO(蓄熱式酸化装置)連携型やスタンドアローン型、いずれでもシームレスな組み込みが可能になる。

さらに、モジュール外形やチャネル形状も柔軟に選択できる。外寸は既存フレームにジャストフィットする寸法で受注生産でき、内径は正方形・三角形・円形などを扱う。流体力学的なシミュレーション結果に基づき、圧損と接触時間のバランスを最適化する構成が提案されることが多い。

これらのカスタマイズは単なる“サイズ調整”ではない。排ガスの温度・湿度・VOC濃度、さらは設備稼働方式も入力パラメータとして取り込み、ゼオライト層の厚み、ブロックの積層数、耐熱接着剤の配合まで個別設計する。寧波イノファームケム株式会社のエンジニアリングチームは、導入前の試験運転からアフターフォローまで伴走し、“排ガスが変化しても性能を維持する”可変設計を提案する。

この“設計し尽くす”アプローチによって、企業は初期投資を抑えながら長期にわたり高い除去性能を維持できる。規制強化への早期対応はもちろん、省エネルギーによるランニングコスト削減や、SDGs達成に向けた温室効果ガス削減にも貢献する。カスタム製ゼオライトホニカムモレキュラーシーブは、既に塗装・印刷・化学プラントの実績を重ねている。