塩素塩化方式のプールは、肌に優しい感触と安定した塩素供給で人気を高めています。ただし、従来の塩素消毒と同様に、シアンウル酸(以下CYA)の管理が水質と性能維持のカギになります。塩素イオンを電気分解して遊離塩素を生成する方式でも、紫外線による分解は避けられないためです。

CYAは「紫外線カット剤」として働き、塩水生成器から供給された遊離塩素の紫外線分解を抑制します。適切な濃度が確保されていないと、生成器は過負荷で稼働し、消費電力の増大とセル寿命の短縮を招きます。各メーカーの運転マニュアルによれば、塩素塩化プールのCYA推奨レンジを60〜80 ppmとし、一般的な塩素消毒プールよりもやや高めに設定することが主流です。これにより太陽光下でも十分な塩素残存が確保できます。

一方、濃度が行きすぎると遊離塩素が「取り込まれ」てしまい、殺菌効果が低下する「ロック現象」を引き起こしやすくなります。塩素が十分供給されていても、CYA過剰によりバクテリアや藻類が増殖するなどの劣化が起こる恐れがあります。そのため、計画的な測定・調整が欠かせません。週次のテストで推奨レンジ内にCYAを保ち、必要に応じて追加または希釈を行う習慣づけが望ましいです。

塩素塩化方式の利点の一つは、CYAが手動で補給されるため、安定化剤入り錠剤を継続使用するプールよりもCYAが急速に蓄積しにくいことです。この特性により、オーナーはCYA濃度を自分のペースでコントロールしやすくなっています。

CYA追加時は、①他の水質指標(pH、アルカリ度、硬度)を先に調整し、②計算された添加量を少量ずつ分散投入、その後十分な循環で均質化 ── という手順を守ることが大切です。

寧波イノファームケム株式会社では、塩素塩化を含むすべてのプールタイプに対応する高純度CYAを提供しています。「塩素塩化だから安心」ではなく、水質管理の基本を踏まえて信頼できる薬品を使用することで、省エネルギーで透明感のある快適な水環境が維持できるのです。