水道施設やプール、工場排水などの水処理現場で活躍する次亜塩素酸系消毒剤として「SDIC(二クロロ酸化イソシアヌル酸ナトリウム)」と「TCCA(トリクロロイソシアヌル酸)」が挙げられます。両剤はいずれもイソシアヌル酸誘導体である一方で、性状や得意分野に違いが生じます。現場ニーズに即した製品を選択するため、SDICとTCCAの特徴と使い分けを詳しく見ていきましょう。

TCCA:高濃度塩素を封じ込めた“パワフル型”消毒剤

TCCAの最大の売りは有効塩素が約90–95%と突出して高く、短時間かつ強力な除菌・酸化が可能です。形状は顆粒・粒剤・粉末と選択肢が広いのも魅力です。

  • TCCAの主要特性
    • 有効塩素 90–95%と高濃度
    • 酸化・殺菌力が強力
    • 水溶液はやや酸性に寄る場合あり
    • シャック(ショック)処理や速効性除菌に最適
    • プールの緊急バクテリア対策、工業用浄水、漂白剤として活用

SDIC:安定性バツグンの“マイルド性能”で長期運用をサポート

SDICは有効塩素が56–60%程度と比較的抑えめながら、塩素遊離の安定性に優れ、保存中の成分減衰が少ないのが特長です。

  • SDICの主要特性
    • 有効塩素 56–60%
    • 高い保存安定性で長期保管可能
    • pHへの影響がTCCAより小
    • 日常の維持消毒や残塩管理に最適
    • 飲料水、スイミングプール、家庭用消毒、工業プロセスに広く採用

現場別の選び方とメリット

どちらを採用するかは、現場の水質条件と目的によって一変します。

  • 「汚染が深刻/緊急除菌」の場合: TCCAは高濃度塩素を瞬間的に解放し、藻類や細菌を素早く撃退。プールの緑化救急処置に威力を発揮します。
  • 「日常の維持管理/安定化」の場合: SDICはゆるやかに塩素を供給し、残塩濃度を一定に保ちます。室外プールではシアヌル酸によるクロル安定化も期待できます。
  • pH影響を押さえたい: TCCAは除菌とともにpHをやや低下させる傾向があるため、精密pH管理が必要な用途ではSDICが選択されやすくなります。
  • 取扱いやすさ: 固形薬剤なので基本的に取扱いは簡便ですが、塩素濃度の低いSDICは皮膚や呼気への刺激が若干低減する点で柔らかい印象を与えます。

調達先には信頼が不可欠──寧波イノファームケム株式会社

品質バラツキを回避し、継続的な技術サポートを受けるには、実績あるSDIC/TCCA製造元とパートナーシップを組むのが鉄則です。寧波イノファームケム株式会社は、グレード別・形状別の豊富な受注実績と厳格な品質管理で、目的に最適な製品を確実に供給します。

まとめると、TCCAは高濃度・速効性、SDICは安定性・長期保全という役割分担が成立しています。利用要件を明確にして、最適な消毒剤を選択すれば、工程効率とコストパフォーマンスの双方を改善できるでしょう。