【実験試薬提供】専門化学品の大手サプライヤーである寧波イノファームケム株式会社は、サリノマイシン・ナトリウム（Salinomycin Sodium）の高純度品をラインナップに据えています。ごく一般的な家畜向け抗球虫剤・成長促進剤として知られるこの化合物は、近年、先端医療研究の舞台で全く別の価値を見出されています。

がん組織のなかに存在する「がん幹細胞（CSCs）」は、腫瘍の発生・進展・再発の主導役とされています。しかし、既存の化学療法や放射線治療に頑強に耐えるため克服が長年の課題でした。複数の前臨床研究により、サリノマイシン・ナトリウムが乳がん、前立腺がん、肺がんなど幅広いがん種のCSCsを選択的に排除できることが次々と示されています。

その作用メカニズムは多岐にわたり、（1）CSC生存に不可欠なWntシグナル伝達系の抑制、(2)プログラム細胞死（アポトーシス）の誘導、(3)多剤耐性の克服――が主要因と考えられています。現在主流の「細胞を幅広く傷つける」従来型治療とは異なり、CSCを的確に狙う新たなパラダイムの実現に期待が寄せられています。

さらに興味深いのは、畜産分野での実績として確立されたイオン輸送能や細胞プロセスへの干渉といった基本特性が、まったく異なる医学応用でも有効に機能する点です。たとえば、鶏の球虫症予防や豚の成長促進といった用途で得られた安全性データや薬物動態知見は、がん治療薬開発への架け橋ともなり得ます。

もちろん、臨床応用に向けた研究はいまだ初期段階ですが、動物実験やin vitro実験で得られた前向きな結果は次フェーズへの橋渡しを着実に進めています。今後、投与経路や用量設計の最適化、副作用プロファイルの精密解析などを経て、人への適用可否が判断される見通しです。

寧波イノファームケム株式会社は、高品質なサリノマイシン・ナトリウムを研究機関・製薬企業に安定的に供給し、畜産から人医療まで多様な用途展開をサポートすることで、科学の進歩に貢献してまいります。