エチレン・グリコール・ジステアレート（EGDS）は、化粧品業界で高く評価される原料であり、美しいパール光沢と遮へい効果を与えることが特徴です。しかし、理想的な輝きを得るには、配合工程と特性を理解することが不可欠です。寧波イノファームケム株式会社が長年の知見から生まれた実践ノウハウを公開します。

パール光沢が生まれるメカニズムは、EGDS が温度差によりゆっくり結晶化する際に生まれる極薄プレートが光を乱反射することにあります。この結晶を均一に分散させるために最も重要なのは「加熱油相への溶解」です。固体の EGDS は 70-75 ℃程度の油脂フェーズに投入・攪拌し、完全融解と均質分散を確認したうえで水系と合わせます。

多くのフォミュレーターが陥りやすいミスは、温度を過剰に上げてしまうこと。融点を超えるだけで十分であり、高温での長時間加熱は原料劣化や、むしろ輝きを損なう原因になります。また、加熱後は「ゆっくりとした冷却」がキーとなります。急冷では結晶が細分化して白く濁るだけで、ゆっくりとした冷却（1 ℃/分程度）が美しいパール層を形成します。

配合濃度は製品デザインに応じて 0.5-5 %が一般的ですが、5 %を超えると過剰に白くなり輝きが失われることがあり、逆に 0.3 %以下ではパール感がはっきり現れません。試験的に微妙な濃度増減を繰り返し、最適値を見極めましょう。

アニオン、カチオン、ノニオン、アンフォテリックのいずれの界面活性剤とも高い相性を示す EGDS ですが、製品の pH や他の機能成分が結晶化を阻害するケースもあります。特に弱アルカリ性（pH 8.5前後）ではより鮮やかなパール効果を得られるという報告もあり、事前の相溶性テストをおすすめします。

加熱・冷却工程を省きたい開発現場向けには、EGDS を複合界面活性剤と組み合わせた「パールコンパウンド」も用意されています。常温攪拌で溶解するため省エネ処方が可能で、ロットごとの輝きバラツキも抑えられます。宁寧波イノファームケム株式会社が供給する高純度EGDSを正しい手順で配合すれば、製品価値を一段階高める洗練されたパール仕上がりを確実に実現できます。