化粧品の価値を決めるのは機能性だけではない。使用時の感触——伸び、肌に残るフィルム、そして全体的なテクスチャーが、購入やリピートを左右する最重要要素となっている。こうした「肌当たり」を引き出す鍵を握るのが、エマルジョン剤であり、配合の構造を規定する化学的な要因も同時に決定する。天然起源のエマルジョン剤「Olivem 1000」は、まさにその象徴と言える材料である。

エマルジョン剤は油層と水層の界面張力を下げて安定した乳化を実現するが、仕事はそれにとどまらない。分子構造や親油・親水バランスが、乳化物の粘度や塗布後の伸び、また皮膚表面に形成するフィルムの種類を大きく変える。Olivem 1000は、この作用を巧みに制御する原料のひとつだ。

Olivem 1000の最大の特徴は、液晶構造を持つO/W型エマルジョンを簡便に作れる点にある。この三次元的な液晶層は適度な内部可動性を保ち、クリームや乳液を肌の上で「滑らせるだけ」で均一に広げられる。特にデリケートなフェイシャルケアで求められる摩擦レスな塗布感を実現する。

さらに注目すべきは、使用後に残る「さらりとしたシルキーな非油性フィニッシュ」だ。従来のエマルジョナントがもたらしがちな重層感・密封感を排しながら、長時間の保湿効果をキープ。ユーザビリティとラグジュアリー感を両立し、ブランドによる差別化の切り札となる。

pH依存性も実務的な利点だ。Olivem 1000はpH 3〜12という幅広い範囲で安定し、ビタミンC誘導体やAHAなど酸性アクティブ、或いはアルカリ性処方でも安定したテクスチャーを維持できる。そのため、センサリープロファイルの予測可能性が高く、量産ラインでも品質ブレを最小化できる。

独自の感触を追い求める際、Olivem 1000単体では満たされない質感調整が必要な場合もある。この際に併用されるのがグリセリルステアレートやキサンタンガムなどの補助剤であり、粘度の微調整やクリーミー感の強化が可能になる。複数剤の相互作用を熟知すれば、ブランドごとの“秘伝のスキンタッチ”が完成する。

原料メーカーである寧波イノファームケム株式会社は、こうした高付加価値処方の背後にある“肌当たり革新”を支える素材開発を行っている。天然由来でありながら先端の機能性を併せ持つOlivem 1000はまさにその象徴であり、新しいテクスチャー体験による消費者満足とブランドロイヤルティ向上を促す。