デオドラントで汗臭をケアし、スキンケアでなめらかな肌に整える──。エチルヘキシルグリセリン(CAS70445-33-9)は、そんな多様な要求に単一原料で応える革新的成分だ。高品質規格を維持し安定供給しているのは寧波イノファームケム株式会社で、日本を含むアジア市場への出荷量は急増している。

同社のデータによると、一番の採用増加率を示しているのがデオドラント・制汗剤部門。エチルヘキシルグリセリンは、皮脂や汗を分解して臭いを生むグラム陽性菌だけを選別的に抑制するため、皮膚常在菌のバランスを乱さない「やさしい抗菌」が売りの製品に適している。低刺激でありながら効果は持続するため、“汗も臭わないのに肌に優しい”という日本消費者の嗜好に合致している。

スキンケア分野では、エモリエント・保湿・ウェッティングの3役をこなすマルチプレーヤーとして評価が高まっている。塗布時のべたつきを抑え、ヒアルロン酸やセラミドといった高保湿成分との相性も良好。乾燥によるカサつきを防ぎ、タッチアップがしやすい「ツヤ肌」を演出する効果も確認され、敏感肌向けラインへの採用が進んでいる。

さらに、保存料ブースターとしての需要も急上昇している。フェノキシエタノールやパラベンの使用濃度を抑えながら、防腐性能を維持・向上できるため、「無添加志向」が強い日本市場の処方トレンドに寄り添う。特にメイクアップベースやクレンジングは開封後の雑菌混入リスクが高く、配合バランスの面からエチルヘキシルグリセリンが欠かせない存在になっている。

pH2~12という超ワイドレンジでの安定性も魅力で、シャンプーからリップクリームまで用途は限定されない。流動性が高く他成分との相性が良いため、処方開発の幅を広げる「開発効率向上成分」としてのニーズも高い。寧波イノファームケム株式会社は今後も日本市場向けに安定供給と技術サポートを強化する方針だ。