まとまりのある健やかな髪を求めるとき、目を逃せないのがケトリモニウムクロリド(CAS 112-02-7)だ。このカチオン性第四級アンモニウム塩は、多くのシャンプーやトリートメントに標準配合され、髪の質感・見た目を格段にアップさせる実力で知られる。

最大の特徴は優れたコンディショニング作用。ダメージや乾燥でマイナスに帯電しがちな髪は、カチオンであるケトリモニウムクロリドと引き合い、毛表面に薄く均一な被膜を形成する。毛キューティクルの凹凸を埋めて摩擦を減らし、ウェット・ドライ問わず指通りが良くなる。その結果、引っかかりや切れ毛が減り、柔らかく軽やかな髪へと変わる。

注目すべきは静電気を抑えうねりを防ぐアンチフリッズ効果。カチオンが静電気を中和してキューティクルを整えるため、広がりバサつきを抑え、落ち着いたシルエットを長時間キープする。消費者の多くは「うねり知らず」を求めて含有製品を選択し、コンディショナー・クリームリンス処方の要として定番化が進む。

毛髪への「Substantivity(残留性)」も高く、すすいでも効果が持続するためリンスアウト型はもちろん、リーブイン型やスタイリング剤への採用も拡大。スチアリルアルコールなどの高級アルコールと併せることで、より厚みのある保湿膜ができ、うるおい感も大幅に向上する。

処方設計においては効果と安全性のバランスから濃度がカギ。一般的にリンスオフ型コンディショナーでは活性成分0.5~2%が推奨される。シャンプーへの配合も可だが、カチオン性ゆえ効果を最も発揮するのはコンディショニング製品。製造企業は信頼できるケトリモニウムクロリドサプライヤーを選んで購入することが品質維持の前提となる。

まとめると、ケトリモニウムクロリド(CAS 112-02-7)は「つや」「指通り」「まとまり」の3拍子を同時に叶えるマルチパフォーマー。コンディショニング、絡まり防止、静電気抑制、うねりケアなど、あらゆる要望を一挙に解決し、高機能なヘアケア製品に不可欠な成分と呼ぶにふさわしい。