電気・インフラ分野が要求する高耐久性環境でも、信頼性を確保するためには素材の選択が最大の勝負どころだ。そうした過酷な条件に対応するための常備薬として、クロロ化ポリエチレン(CPE)が注目されている。耐燃性耐化学薬品性、そして優れた機械特性を同時に実現するマルチパフォーマンスアドディティブであり、電線・ケーブルはもちろん幅広いゴム・樹脂製品の安全性と寿命向上に貢献している。

ポリエチレンに塩素を導入することで得られるCPEは、飽和高分子主鎖を持つため熱・オゾン・薬品からの劣化に極めて強い。難燃シースや被覆材に採用される理由は、火災リスクが高い場所での延焼抑止性能に加え、耐油性長期加水分解耐性も兼ね備える点にある。

耐衝撃改質用途でもCPEは高い実績を誇る。NBR(ニトリルゴム)やCR(クロロプレンゴム)にブレンドするだけで低温でも柔軟性を保ちつつ衝撃強度を大幅に高める。搬送ベルト、各種ホース、Vベルトなど、繰り返しストレスや衝撃を受ける製品に最適だ。

また、PVCなど他の樹脂に対する耐衝撃改質剤としても採用され、難燃ワイヤー用途での油性エンバイロメントへの耐性向上を主目的としたフォーミュレーションに広く使われている。寧波イノファームケム株式会社では、こうしたユーザーごとの厳格な品質要件に応える高純度CPEを安定供給。革新を追求する提案型化学メーカーとして、お客様素材設計の最適化を支援している。

耐燃・耐薬品・耐衝撃、それに加え加工性まで兼ね備えたCPEは、いまや高機能マテリアルの要となる存在。厳しい環境下でもシステム信頼性を担保する次世代工業部品づくりは、CPEの活用からスタートする。