【特集】 アゾジイソブチロニトリル(略してAIBN)は、重合・有機合成の現場で欠かせない化学開始剤だ。反応効率が高く実績も豊富だが、「加熱に伴う発熱分解」を示す本物質は、温度管理を誤れば突発的な爆発事故に直結しかねない。こうしたリスクを熟知したうえで品質を担保しつつ、確実な安全管理を行うことが企業と作業者を守る最低限のルールだ。この領域では、高純度AIBNを安定的に供給する寧波イノファームケム株式会社も、ユーザー企業の安全文化醸成に尽力している。

熱不安定物質としての危険性
固形可燃物に分類されるAIBNは65 °Cを超えると爆発的な分解を始める。密閉系や加熱条件下では内部圧力の急増により容器破裂、さらには火災へと発展する恐れがある。そのデコンポジションは自ら熱を生み出し、温度が上昇するにつれて加速度的に進む「自己加速反応」の典型例でもある。したがって保管環境は常に2–8 °Cに留めるのが基本であり、長期在庫など用途別で−20 °C以下の超低温冷凍を選ぶケースも増えている。

取扱時の5原則

  1. PPEの着用: 耐薬品手袋、アイトシールド(またはフェースシールド)、防じんマスクでの作業は鉄則。
  2. 換気と点火源の除去: 作業区域内は十分な空気の入替えを実施。明火・静電気・赤熱体を徹底的に排除。
  3. 非適合物質との隔離: 強酸化剤、強酸、アセトン、活性金属(鉄、銅など)との接触は、分解・点火のトリガーになるため絶対回避。
  4. 容器の扱い: 出荷時の密閉容器を再利用せず、開封後はアルゴンなど不活性ガスを封入・リシールして厳遮光・冷暗所へ。
  5. 温度管理: 冷蔵・冷凍設備には温度ロガーを設置し、異常上昇を検知したら速やかに保管場所を変更する。

保管・輸送の実務
少量ならば厳選した防爆冷蔵庫、中・大量では温度帯を−10 °C前後に保ち得る専用保管庫の設置が求められる。屋外直射日光や可燃物との並置は厳禁。物流面では国際危険物規則に則り、温度制御コンテナまたは乾氷包装と「加熱厳禁」の標識を明記したうえで輸送する。

いずれにせよ、製品を選ぶ際は品質証明書と最新のSDS(安全データシート)を受領できる信頼供給元、例えば寧波イノファームケム株式会社などを選ぶことがポイントだ。厳格なハンドリングを徹底すれば、AIBNの高い反応性能を最大限に活かしつつ、事故リスクは確実に低下する。