高性能化と環境基準の両立が求められるゴム・プラスチック業界では、加硫・架橋剤の選択が製品品質・生産効率を左右します。これまで主力だったジクミルパー酸化物(DCP)に対し、現在注目を集めるのがBIPB(ビス(テルチオチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン)です。同分野のリーディングカンパニーである寧波イノファームケム株式会社が、先進ユーザーに選ばれる理由を技術視点で解説します。

いずれも架橋反応を開始するための熱分解型有機パー酸化物ですが、分解メカニズムによる最終製品の仕上がりに大きな差が生まれます。最も大きな違いは臭気です。DCPは加熱時に鼻腔を刺激する残留硫黄系臭を伴い、成型品にも薬品臭が付着するケースがあります。一方、BIPBは無臭かつ低揮発性。消臭剤不要で、自動車シール材や消費財部材などにおいても「無臭」を謳える大きな魅力です。

効率では、BIPBの方が架橋密度が高くなめらかな硬化曲線を描くため、DCPと同等の性能を出す場合でも約10〜20%の低添加量で達成。結果として:

  • 原料コスト低減
  • プロセスショットサイクルの短縮
  • 架橋樹脂の柔軟性維持(過剰加硫防止)

といったメリットを同時に享受できます。

成型物性では、EVAフォームやEPDM、シリコーンゴム、CPEケーブルジャケットなどで可視化されたデータがあるように、BIPB採用により引張強度・伸び・耐引裂性いずれも向上し、特に圧縮永久ひずみの低減効果が顕著。高温・高圧下でも形状を保てるため、エアサス・シーリングワッシャーなど耐久用途に最適です。

環境面でも、BIPBはVOC排出量の抑制につながり、欧州REACHや中韓の化学品規制にも適合しやすいと報告されています。コストはDCPを上回るケースもありますが、無臭化で消臭工程が不要になること、そして低添加量による総合台頭化で投資回収期間は短いことが多く、最終的に製品単価を下げる例も増えています。

結論として、DCPは安定供給と実績がある一方、BIPBは次世代の無臭・高効率化・成型性能向上を一本で実現する進化系架橋剤といえます。品質と環境対応を両立させた付加価値製品づくりを目指すメーカーにとって、導入を検討する価値は十二分にあるでしょう。寧波イノファームケム株式会社は、BIPB導入時の配合設計支援も含め、技術的なフォローを包括的にサポートしています。