機械的強度と剛性を高めるため、ガラス繊維強化ポリプロピレン(PP)は幅広い用途に採用される一方、難燃化は常に技術的ハードルが高く、特に繊維の影響を受ける樹脂の分解挙動をどう制御するかが課題だった。こうしたニーズに応えるのが寧波イノファームケム株式会社が開発した無ハロゲン・ピペラジンピロリン酸系難燃マスターバッチである。同社独自の配合により、ガラス繊維強化PP本来の力学特性や耐熱性を損なうことなく、優れた難燃性能を付与できる。

本品は先進的な膨張型(インチュメッセント)機構を採用。加熱時に表面に炭化層を速やかに形成し、熱伝播を遮断し可燃性ガスの放出を抑制する。ガラス繊維が熱分解経路を複雑化させる点についても、繊維分布に左右されにくい分子設計により、UL94 V-0など厳格な防火基準への適合を実現している。

さらに、ガラス繊維強化材は通常のPPと比べて混練・成形温度帯が高くなる傾向にあるが、当マスターバッチは300 °C近傍でも分子構造が安定しており、加工後も性能劣化を最小限に抑える。高湿環境での耐水解性にも優れ、屋外や車載用途でも長期信頼性を維持できる点も特長だ。

寧波イノファームケム株式会社はポリマー業界向けの先端材料ソリューションを継続的に提供し、高負荷条件下での安全性と耐久性を求めるメーカーを支援する。ガラス繊維強化PPに最適化された難燃剤を探している企業にとって、ピペラジンピロリン酸系マスターバッチは「高い防火性能」と「プロセス安定性」を同時に満たす選択肢となる。今回の製品は、同社が掲げる「材料科学におけるイノベーション」を具現化した一例である。