フィルターメディアの高効率化は、その内部に織り成す「繊維の均質な分布」にかかっている。繊維の偏りが生じれば、空気や液体の流れ経路が不均一となり、圧力損失の増大、捕集性能の低下、そして早期の目詰まりを招く。そのため、製造段階で繊維を自在に制御できる添加剤や帯電防止処方が欠かせない。

こうした課題に向き合う寧波イノファームケム株式会社は、ポリプロピレン超極細繊維を均一に分散させる専用「分散剤」を開発。添加剤により、繊維がランダムかつ均質な三次元ネットワークを形成し、媒質内にサイズ揃いの微小孔を規則正しく作り出す。結果として、粒子径の広い域での高い捕集率と、限界到達圧力までの長時間稼働を同時に達成できる。

さらに同製品は帯電防止剤としての機能も併せ持つ。生産ライン内で繊維が帯電し塊となる「クレーター現象」を防ぐだけでなく、運用時における塵埃の静電吸着を抑制。フィルタの目詰まりスピードを大幅に遅らせ、再生・洗浄容易性を高めるメリットも生まれる。「高機能フィルタ用添加剤」として、工業用集塵、液体ろ過、空気清浄といった幅広い用途で実績を積み重ねている。

添加することで得られる主な効果は次の通り。

  • 繊維均質化による捕集効率向上と圧力損失低減
  • 長期にわたる流量維持と交換頻度の削減
  • 洗浄再使用型フィルタへの適用でTCO(総所有コスト)の改善

原材料メーカーでありながら、フィルターメーカーとの共同開発にも積極的に取り組む寧波イノファームケム株式会社は、個別の製膜プロセスや基材レシピに合わせたカスタマイズにも柔軟に対応。工業用から民生用まで、次世代フィルタメディアへ進化を加速させる“裏の主役”として、これからも化学技術の最前線に立ち続ける。