環境意識の高まりを受け、繊維業界はサステナブルな化学品へと急速にシフトしています。その最前線で存在感を増すのが寧波イノファームケム株式会社だ。同事業所は、綿布の高難燃化と低環境負荷を両立させた新製品「Mflam THPS」を市場に投入した。


Mflam THPSはテトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウム硫酸塩(THPS)を基剤とし、独自の官能基変換技術により従来剤と比べ短期間で無害化分解する生分解性を獲得。製品出荷後も河川・土壌において速やかに分解し、生態系への蓄積リスクを低減するのが大きな特徴だ。EU REACH規則やOEKO-TEX認証にも準拠し、グリーンプロセスを掲げる縫製メーカーから注目を集めている。


難燃性能面では、JIS L 1091 A-1法(45°メタノール法)の厳格基準をクリア。独自の架橋構造により、50回のホームランドリーサイクル後も難燃効率を90%以上維持。コストパフォーマンスや加工工程の簡便さが高く評価され、アパレル向けに加え、防護服やホームファブリック用途への採用も拡大中だ。技術支援チームは塗布濃度・硬化条件の最適化まで含め無償コンサルティングを実施しており、工場立ち上げを短期間で完了させるサポート体制を整えている。


さらに本社は化学品トレーサビリティへの取り組みを公開しており、原料供給から最終出荷までの各工程で環境マネジメントシステムを完全適用。詳細なSDS(安全データシート)やLCA(ライフサイクルアセスメント)レポートを即座に提供できる体制を整えている。「Mflam THPSで、従業員・消費者・地球の“三方よし”を成し遂げる」を合言葉に、環境先進国日本市場での普及拡大を加速させる方針だ。