衣服・ホームテキスタイル市場で高まる「気持ちいい肌ざわり」というニーズ。そんな中、ニオン系柔軟剤が注目を集めている。電荷を帯びないため染料との相互作用が極めて少なく、多彩な仕上げ処方に高い相性を示す点が最大の強みである。

たとえば綿100%の場合、従来品では通気性が失われる虞もあったが、ニオン系フレークタイプを採用することで、自然なハリ感と柔らかさを両立。化学繊維の代表であるレーヨン糸でも、繊維間の摩擦を抑制し、スムーズな製造ライン稼働を実現する。また、硬水環境下でも沈殿物が生じにくく、工程の安定運転に貢献する。

環境面でも進化は顕著。生物分解性を高めた最新のニオン系ソフトナーは、持続可能な製品開発を目指すブランドから熱視線を浴びている。製品価値を左右する「触り心地」と生産効率、そしてエコロジーを同時に満たすニオン系柔軟剤はまさに戦略物資として存在感を増している。