天然あるいは合成繊維が高付加価値の糸へと生まれ変わる第一歩は、紡績工程。ここでは微細なフイラメントが高速で機械を通過するため、油剤の性能がそのまま生産効率・製品品質に直結します。

高機能紡績油剤を構成する主軸は「摩擦コントロール」と「帯電防止」です。高速で走行する繊維は、メタルパーツや他の繊維との接触によって多大な摩擦を生じます。当社のドロー・テクスチャード・ヤーン（DTY）専用油剤は、繊維表面に均一で極薄の潤滑膜を形成し、繊維／金属間および繊維同士の摩擦を大幅に低減。これにより糸切れは減少し、生産ラインは安定稼働します。また、設備への摩耗も抑えられるため、長期的なコスト削減にもつながります。

次に、合成繊維特有の静電気問題も不可欠です。帯電による繊維の反発吸着は糸のムラやスジの原因になり、生産速度の低下・巻き取り不良を招きます。当社の油剤は高効率の抗帯電剤を含有し、帯電荷を瞬時に除去。ポリエステル系フィラメントの高速紡績において、機械停止を最小限に抑え安定的な糸質を保ちます。

さらに当製品は、フィラメント間に適度な凝集性を与え、DTY後の退巻性や染色前の洗浄除去性も両立。染色への影響が少なく、色堅ろう度にも優れるため、後加工まで安心してご使用いただけます。高付加価値ファイバー生産に向けた投資として、長寿命で高効率な紡績油剤をぜひご検討ください。ご相談・資料請求はお気軽にお問い合わせください。