畜産農家から大規模作物生産まで、農業現場では高濃度の有機物やアンモニア、硝酸態窒素を含む排水が大量に発生します。これらが水系に流入すると水質汚濁を招き、環境基準への適合も困難になります。化学薬品による処理ではコスト高や副生成物、生態系への悪影響が課題となることもありました。


そこで寧波イノファームケム株式会社は、農業排水に特化した「硝化バクテリア」を開発。同製品はタンパク質・でんぷん・脂質・セルロースといった複雑な有機物を、無害な気体と水にまで徹底的に分解・無毒化します。その結果、COD・BODといった指標値が劇的に低下し、排水や再利用に耐えうる水質へと早変わりします。


硝化バクテリアには汚染物質削減以外にも実務的なメリットが充実しています。畜舎周辺で懸念される硫化水素臭を強力に抑制し、作業環境の改善につながります。分解プロセスで生じる余剰汚泥も従来比で大幅に減少するため、産業廃棄物処分費の削減が可能です。さらに、非毒性で生態系への影響が極めて低く、持続可能な農業の担い手として農場の環境貢献度を格段に高めます。


同社は今後も先端バイオソリューションで日本の農業を支え、環境規制への柔軟な対応と経営効率向上を両立させる“次世代農業”の実現に貢献するとしています。