ポリビニルピロリドン（PVP）は、医薬品から化粧品、工業用途まで幅広く使われる合成高分子です。その品質と性能を示すのが「K値」と呼ばれる無次元指数で、分子量や粘度に直結します。処方設計に携わる技術者にとって、このK値を正確に理解し、要求仕様に合ったグレードを選択することは欠かせません。寧波イノファームケム株式会社は、PVP K30をはじめK15およびK90など、多彩なラインアップを取り揃えています。

K値はフィケンチャー式と呼ばれる粘度測定により算出され、数値が大きいほど分子量が高く、粘度も増すとされています。この違いは、フィルム強度・保形性・溶解性など最終製品の特性に直接影響を与えます。

●PVP K15
低分子・低粘度タイプ。液剤の分散剤や共溶媒として重宝し、柔らかい皮膜を得たい場合に最適です。

●PVP K30
中分子量グレードで、用途の広さが特徴。医薬分野では錠剤バインダーとして高い結合力を、化粧分野ではスタイリング剤向け皮膜形成性を発揮。乳化・可溶化の安定剤としても活用できます。

●PVP K90
高次の分子量を持つことから、強力な結合力と耐久性を持つ皮膜を形成。高効力錠剤や長時間保持を求めるメークアップ処方で威力を発揮します。

またK17、K25、K60などが中間グレードとして位置付けられ、それぞれ独自の物性を備えています。例えばPVP K25は懸濁液の粘度安定剤、PVP K60はK30よりも粘度高めで、結合力向上を狙いたい処方に適しています。

処方の鍵となるのは「用途に応じた最適バランス」。求める皮膜硬さ、結合強度、粘度、溶解速度を総合的に検討し、実験データと照らし合わせながら決定する必要があります。寧波イノファームケム株式会社では、各グレードの詳細仕様書だけでなく、技術サポート窓口も提供。多用途で使いやすいPVP K30粉末から高機能を指向するPVP K90まで、用途別の提案が可能です。

要するにK値は単なる数値ではなく、PVPの「できること」を具体化する指針。K値を深く理解することで、処方担当者はPVPという素材の真価を最大限に引き出せるのです。