プラスチック業界は脱石油と循環型社会への大きな潮流の中にある。その最前線で、成核剤(nucleating agent)の進化が注目を集めている。従来の性能向上だけでなく、バイオ由来やリサイクルポリマーという“新しい素材”の潜在力を最大限に引き出す鍵となるからだ。この分野で実績を積むのは、寧波イノファームケム株式会社である。

例えばPLAやPHAといったバイオプラスチックは、再生可能で魅力的だが、成形時に結晶化速度が遅く歩留まりを下げることもある。そこで登場するのがZnPP(Zinc Phenylphosphonate)などの成核剤だ。結晶化を促進することで成形サイクルを短縮し、生産コストを抑制。これにより包装材や繊維、カーインナーなど、より幅広い用途採用が見込める。寧波イノファームケムは、各プラスの要求特性に合わせたカスタマイズ型アドティブブレンドを提供している。

リサイクル樹脂においても、同じメカニズムが威力を発揮する。熱履歴を重ねたリサイクル材料は、分子量低下や機械特性の劣化が避けられないが、成核剤が再結晶構造を矯正し、強度や寸法精度を回復させる。結果として、高品質なリサイクル製品が市場価値を高め、サーキュラーエコノミーの加速につながる。

環境負荷低減効果は性能強化以外にもある。結晶化の高速化により冷却時間が短縮され、生産エネルギーを削減。結晶度向上による薄膜化(ダウンゲージング)により、使用樹脂量そのものを減らせる。さらに耐久性の向上は製品寿命延伸につながり、廃棄リスクを低減する。

寧波イノファームケムは、継続的なR&D投資で次世代成核剤を開発中だ。サステナブルを経営戦略に据えるメーカーとの協働により、高性能で低環境負荷なプラスチックソリューションを共創していく方針だ。