寧波イノファームケム株式会社は、ハイクオリティな化学製品にまつわる深い知見を提供することに尽力しています。今回は、CAS番号 423-72-3 に対応するパーフルオロアルコール「1H,1H,13H-パーフルオロトリデカン-1-オール」に焦点を当て、その基本構造と多彩な物性、さらには活用実態を詳しく紹介します。

本化合物の IUPAC 名称は 2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,13,13-テトラコサフルオロトリデカン-1-オール。分子式 C₁₃H₄F₂₄O は、13 個の炭素骨格に沿って 24 個のフッ素が密集し、分子端にヒドロキシル基を有することを示しています。分子量は約 632.13 g/mol。フッ素がもたらす強固な C-F 結合の影響から、極めて低い表面張力、優れた耐熱・耐薬品性といったパーフルオロ化合物特有の性質が表れます。

構造面での特徴も見逃せません。パーフルオロアルカン鎖は、アルカンに typical な ジグザグ構造ではなく、分子間相互作用と C-F 結合の大きな双極子モーメントに起因し、らせん(ヘリカル)構造を採りやすいと示唆されています。また、末端のヒドロキシル基が水素結合を形成するため、三次元的な立体構造や凝集体形成にも重要な影響を与えます。

精密なスペクトルデータは化合物の ID 確証において欠かせません。¹⁹F NMR では 24 個のフッ素が示す多重な化学シフトがパターンとして観測され、各炭素位置のフッ素配置を詳細に映し出します。さらに ¹H NMR で観測される端位メチレンと OH プロトンの信号が補完的アイデンティティ情報を提供し、MS(GC-MS もしくは LC-MS/MS)では正確な分子量およびフラグメントイオンが確認され、C₁₃H₄F₂₄O であることが保証されます。これらのデータは、弊社が厳格に求める品質管理体制の根幹です。

本化合物の基礎的物性情報はフォーミュレーション設計に必須です。常温では白色固体で、有機溶媒に対する高い溶解度と水への不溶性が特長。また、超低表面エネルギーと熱的安定性により、特殊な撥水・撥油コーティングに不可欠な界面活性剤として利用され、研究現場での新たな展開が期待されています。

一方で、PFAS(パーフルオロアルキル物質)の一種であるため、毒性評価データの十分な把握と安全な処理指針は必須です。寧波イノファームケム株式会社では、ご提供する CAS 423-72-3 に関する包括的な毒性情報・SDS を整え、研究者の安心かつ効果的な使用をサポートしてまいります。