バッテリー材料大手の寧波イノファームケム株式会社は、蓄電技術の拡大を目的に、ナトリウムイオン電池(SIB)向け電解液の最適化に注力している。高温劣化や安全性リスクなどの課題に対し、プロペン-1-エン-1,3-スルトン(PES)が有望な添加剤として注目されている。

PESの最大の利点は、固体電解質界面(SEI)および正極電解質界面(CEI)層を強化することで、充放電サイクル中の不可逆ナトリウムイオン損失を抑制する点にある。とくに55°Cという高温でもサイクル寿命が大幅に延長し、過酷環境下での実用に道を開くことが実験で確認されている。

また、PESはセル内部のガス発生量を抑制。初期サイクルでの圧力上昇を約30%減少させ、安全性基準を満たしながら小型セル設計を可能にする。その結果、エネルギー密度と安全性の両立に大きく貢献する。

さらに、PESは難燃かつフッ素フリー電解液システムの開発にも貢献しており、NaBOB/TEPなどの配合により揮発性有機炭酸エステルの使用量を削減。この方向性はリチウム電池以上に安全性が求めされる大型固定式向けSIBの実現に向け、画期的なステップといえる。

高品質なPESや他電解液材料の供給を継続する寧波イノファームケム株式会社は、電池メーカーや研究機関との共同開発を通じ、SIBの潜在能力を切り拓くための包括的なサポートを提供している。