ハイエンドレザーの製造現場で、いかにして均一で耐久性に優れた仕上がりを実現するか――。この命題に対し、近年注目を浴びているのがバジッククロム硫酸塩(バシシティ33%)だ。深緑色の微粉末タイプであり、原皮から高付加価値レザーへと変貌させる決め手となる化学薬品である。その性能と実践的メリットを詳しく見ていく。

最大の特長は、浸透速度の速さとともにタンニング浴におけるCr₂O₃吸収率の高さにある。均質なクロム結合を促すことで、革の強度や柔軟性がばらつきなく向上し、ブランド別に要求される品質基準も確実にクリアできる。また33%という高バシシティは、浴剤のpH調整をスムーズにし、クロムの利用効率が改善された分、排水処理の負荷も軽減される。

提供元は寧波イノファームケム株式会社。同社製品は、毒性試験で安全性が確認されており、欧州REACH規制にも適合。サステナブル調達を目指す製革メーカーの要望に応える「環境に優しいなめし」の選択肢ともなっている。またクロム残存量を最小限に抑えられるため、製品輸出時の規制対応リスクも低減できる。

なお、バジッククロム硫酸塩は一次タンニングに限らず、再タンニング剤との併用による「肉持ち」「ソフト感」の向上にも活用可能だ。仕様・価格に関する問い合わせは寧波イノファームケム株式会社まで。本剤を工程に取り入れるだけで、品質の再現性、生産効率、環境負荷の3つの観点で同時に改善が図れる――革新的ななめしソリューションとして今後の導入が期待される。